5月31日 今年は季節が早め早めにやって来るので、そのつもりでいないと季節の花を見逃してしまう。そこで今週は近所の堀切菖蒲園に2回行った。今やもうジャスト見頃を迎えている。いつもは6月の花なので見物の人も少なめで優雅に10分ほどの散歩時間を過ごすことができる。店に帰ったら6月の菖蒲祭りのポスターが配られていた。行政の地域振興担当の人は今年はたいへんなんだろうな。桜のイベントも時期を完全にはずし、菖蒲も駆け足でやってきた。なるべくいい気候が続いて長く花がみられるといいね。 5月25日 店の前には狭い道路をはさんで向かい側に電柱がある。3階の窓を開けると、ちょうど目の高さに「50 6600V」と書かれた灰色の変圧器があり、数日前そこに雀が巣を作っているのを発見した。羽毛をモコモコっとさせて体を大きくみせているオスと、清楚な感じのメス雀がいる。変圧器の下側にちょうどいいスペースがあるらしく、出たり入ったり、時に語り合ったりしている。それを見つけて以来、毎朝の楽しみはバードウォッチング。かなり高い位置なので、見つかりにくい快適な我家だと思っているのだろうけど、おばさんはちゃんと見ておるのよ。こんなに高くて、子雀が落ちちゃったら、どうやって戻してあげればいいのかしらとか、いらない心配をしながら、窓をそっと開けて今日もカップルの日々の営みを眺めている。なったことのない小姑気分を満喫だ。 5月23日 本日のキーワードはこれ。「私、若い頃は22だったのよ」 お客様に送る冊子小包を両手にぶら下げて郵便局へ行く道すがら、耳に入ってきた年輩の女性の声である。「ぇ…そりゃそうだ、誰にも22歳の時はあったよな。」 でも文章としてはおかしいでしょ、若い頃は22だけじゃなかったはず、などと、しばらく頭の体操をさせてもらいました。数歩歩いて気付いたことは、さっき私が通り過ぎたのは靴屋さんの前だったってこと。謎は全て解けました。それから私はふり向いてその御婦人を見たい欲望と闘いつつ足を進めました。 5月18日 色の鮮やかさと安さに魅かれて買った苺がかたくてすっぱかったので、苺ジャムにすることにした。明日は苺ジャムをつくろうと思うだけでなんだかワクワクする。台所中にひろがる甘いジャムのにおいは、幼い頃のおいしい記憶のひとつだ。いやおいしい記憶のNO.1かもしれない。翌朝、冷蔵庫を開けて、料理本を見ながら苺と砂糖の重さを量る。苺の上に砂糖をまんべんなくのせてレモン汁をかけて新聞でも読みながら待つこと1時間。ああ、これだけでもうおいしそう。砂糖でまっ白だった表面にみずみずしくつやつやの苺が少し顔を出している。ふわっとラップをかけて、電子レンジに入れ、何度も何度もかき混ぜながらふつふつのぼってくる真っ赤なあわを楽しむ。出来上がったそれはまるでルビーの輝き。最近は食べておいしい苺ばかりでそれはそれでうれしいのだけれど、苺ジャムを作る機会に恵まれない。今年はラッキーだったな。また、うれしいおちこぼれ苺に逢いたいな。 5月13日 すてきに好天に恵まれたゴールデンウィークのあと、どうもパッとしないお天気が続いている。ゴールデンウィーク後今日までの合計日照時間が、東京では9時間しかないそうだ。先週、「今まで、春の次は夏が来るんだと思ってたけど、今日は春の次は冬だっけと思っちゃったよ」と言った人がいた。朝自転車に乗っていたら手が冷たくて冬のようだったよ、と。彼は今週風邪をひいている。先週の言葉は風邪をひく前の体の内なる声、予言だったのだね。前日と10度も気温が違うようなアップダウンのある気候が続いております。皆様ご自愛くださいね。 5月12日 ふとテレビを見たら、港をたくさんの帆船が出港してゆくところだった。サッカーワールドカップの韓日共催を記念して帆船レースが行なわれるそうだ。昨日那覇を出帆した船は韓国の港をまわって横浜港にゴールするという報道だった。なかなか素敵な企画じゃないか。入港の時には見に行こうかな。 昨日私はオフで、両親の住む横浜の実家へ行っていた。夕方子供時代をすごした道を歩きながら、そういえばここに同学年の子がいたな、と一件のお店を外から覗く。うろ覚えの記憶で、その子の顔も思い出せない。女性が一人店番していたけれど、もともと確たる記憶ではないので彼女かどうかわからない。同窓生なら年齢が同じはずだけれど、年はとればとるほどふり幅が広くなり、見た目ではあてられなくなる。つまり、わからなかった。ちょっと淋しい気持ちで足を進めると、「バイバーイ」と友達といい合って体の割に大きな自転車を自分の家の門の中へ入れようとする小学生。「アレ…」この子知ってる…この顔、この体つき…。でもそんなことはないはずだがな、と思って、気付いた。私の知っているのは、この子のお父さんだ。タイムスリップしたような気分になった。そう、この家には私より少し年下のやんちゃな男の子がいたっけ。そっくりそのままやんちゃを体現している青いTシャツ—。一面識もないその子に不思議な親近感を持って、何だかスキップしたい気持ちで実家へ帰った。 2002年4月のユーコさん勝手におしゃべり 2002年3月のユーコさん勝手におしゃべり 2002年2月のユーコさん勝手におしゃべり 2002年1月のユーコさん勝手におしゃべり 2001年12月のユーコさん勝手におしゃべり 2001年11月のユーコさん勝手におしゃべり 2001年10月のユーコさん勝手におしゃべり 2001年9月のユーコさん勝手におしゃべり 2001年8月のユーコさん勝手におしゃべり 2001年7月のユーコさん勝手におしゃべり 2001年6月のユーコさん勝手におしゃべり 2001年5月のユーコさん勝手におしゃべり 2001年4月のユーコさん勝手におしゃべり |