ユーコさん勝手におしゃべり |
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2月18日 昨晩、店を閉める直前に店主が、「この寒さも明日くらいまでだって」とテレビの天気予報画面を見ながら言った。 そして店外に出ている本をしまって、テントをたたみ、シャッターを閉めようとした時、目の前を白い小さなものが通った。「ほこりかな」と思ったが、またひとつ。 「雪だ」 シャッターを閉めている店主に、「雪、降ってきましたよ」と言うが、けげんそうな顔をされた。 しばらくそこに立って黒い空を見上げる。またひとつ。確かに雪だ。雪の降りはじめが見られるなんて幸運だ。五粒の雪片を確認してから店内に入った。 そういえばさっきのテレビで、「新宿に今、雪が降ってきましたね。でもすぐやみますよ」と言っていた。きっとその雲が流れてきたんだな、寒さも終りといわれて悔しかったのかな、と想像した。 次に外に出たときはもう雪はあとかたもなく、地面は少しも濡れていなかった。 寒い寒いといわれた今冬も、これがなごり寒波になるらしい。 2月13日 梅が咲き出した。住宅街の庭先に赤いのや白いのがチラチラみえる。何かを祝っているような気がする。 おとといは穏やかな晴天、昨日は酷寒の北風、そして今日は、梅に似合う美しい空と暖かさだ。季節が迷いながらゆきつ戻りつして、少しずつベクトルは春に向く。 去年梅が咲いたように今年も梅が開く。来年もまた必ず今年と同じように、でも今年とは違う梅が咲く。 一年一年を大切に、楽しみに生きよう。 2月8日 2月は短い、とわかっているのに、雑事にかまけて最初の1週間を過ごす。2月は短くしかも年度の変り目で、まとめの仕事や準備の作業が入り込み気付くと足跡を残さず過ぎてしまう。先月眼科から退院して順調に回復中の父にかわり、母が開腹手術を受けることになった。パタパタとあっちへ行ったりこっちへ来たり、昼の活動時間の半分を移動に費やす。おかげでバスや電車に乗ることが増え、普段なかなか読まないような本が読めた。 そして昨日ふと、2月は短いのだということを思い出した。「よく見ろ よく見ろ」と自分に言う。忙しく動く自分の身の回りだけにとらわれていると、大切な小さな変化を見落としてしまう。 さて見つけました。昨日降った雪のとけたあとに、あじさいの新芽のかわいらしいこと。 時が動く、必ず春が来る。そう思えばしあわせになれる。あとは、「艱難 汝を玉にす」だ。さぁ、ドンと来い。 2006年1月のユーコさん勝手におしゃべり |