ユーコさん勝手におしゃべり

6月25日
 梅雨の晴れ間、というには暑すぎる。午前中から強い日差しに汗をかきかき夏の花壇作りをする。
 土いじりをする時悩ましいのは、虫との共存だ。花にしじみ蝶やあげは蝶がとまっているのをうれしく思う。だから青虫も毛虫もそう憎からず思っている。ころころとフンがおちているのにも、葉っぱに穴があくのにもまず寛容な方だ。が、笑っていられるのも程度の問題。葉っぱがみんななくなっちゃったり、花の色の濃いところだけ食べちゃってどの花も同じ穴があけられてるなんてのはちょっと困る。
 花壇の模様替えを機に殺虫剤を買ってきた。絶滅させないように、でも自分に被害の出ない程度に、殺戮する。「偽善者」ということばがちらちらする。今朝、店の前の電柱の変圧器の下の隙間をすずめが2羽行き来しているのを見かけた。モデルルーム見学会といったところか。殺虫剤を持つ手は余計複雑。

6月19日
 毎日お客様からの振替票をみている。ポストに入った郵政公社の薄緑色の封書を開くと、こちらがふっと気後れするようなきれいな字の方がいる。そのていねいさに、自分を反省する。

6月17日
 梅雨寒の中、昨日むくげの最初の一つが咲いた。そして今朝になったらポカッポカッといくつもむくげが咲いている。
 今年はパンジービオラの花期が長くて、まだ毎日盛んに咲いてくれるので、春と初夏が小さな庭にひしめき合っている。苗用のプランターにもう苗とは言えなくなったサフィニアが、出番はまだかと控えている。老女優の君臨に大部屋が枝を伸ばして自己主張をはじめた。うれしい悩ましさだ。

6月13日
 梅雨のうれしい晴れ間です。近所の温泉へ朝風呂につかりに行きました。露天風呂のお湯がキラキラ光って、あちこちの植物から「生きてる 生きてる」って声が聞こえてきます。風呂上りはちょっとベタベタしたかんじのする茶色い東京温泉ですが、しばらく時間がたつと肌がサラサラになります。
 温泉からお店へ出勤。店舗から自転車で5分ほどのところにある書庫へ注文の本をとりに行く。店から駅を超えて書庫までの道のりは猫ロードだ。必ず5匹以上には会う。京成電鉄・京成本線は、たぶん都内行きでは唯一行商列車が残っている路線で、千葉のおばちゃんが野菜を運んできて、地元のおばちゃんたちといつもの路地で地べたトークをしている。猫も3・4匹、いっしょに座ったり寝そべったりふろしきをそっとまたいでみたりしている。そんな様子を見ながら自転車を走らせていると、何をしに出てきたか一瞬忘れてしまう。書庫の前でいつもの営業時間に我を戻して仕事する。
 店舗の前を京成電車が走っていく。成田空港と上野を結ぶスカイライナーが走っている同じ線路を、朝は行商列車も通っている。
 早いと遅い、古いと新しい、まぜまぜでおもしろい。

6月9日
 雨上がりの朝、空がきれい。露にぬれたプランターの前で花がら摘みをする。もうすぐ梅雨だ。雨はうっとうしいけれど、雨の数だけ雨上がりがある。泣いた数だけ泣きやんだ経験があるっていうのと同じだな。
 あじさいがきれいだなぁ。

6月2日
 クールビズというのがはじまって、国会議員の方たちや官僚方が、軽装になった。国会中継を見て最初の印象は、「風呂上り」だった。風呂上りに温泉施設の休憩場にいるような雰囲気がしてしまったのだ。皆さんリラックス風で、第一ボタンをはずしていらっしゃるからかもしれない。無駄な冷房をしないのは良いことだから続けてほしいものだが、今までいかにあの方たちが、暗色のものを召していたかよくわかった。
 身体が軽装を着こなすようになるまで、しばらくかかりそうですね。

2005年5月のユーコさん勝手におしゃべり
2005年4月のユーコさん勝手におしゃべり
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