ユーコさん勝手におしゃべり |
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11月26日 先日紅葉散策に行った時に、今月地元の地場産業展で買ったレザーあしらいのリュックをおろした。 革製品好きのうちの店主に手入れをしてもらって、もう何十年と愛用しているものだ。 色違いで二色あり、ひとつは普段使いに使い倒し、一色はお出かけ用にとっておく。何年かおきに同じものを買い足して、普段使いとお出かけ用の色をチェンジする。 今年、私としては初めての色(黒ベース)が1点だけ展示されていた。 普段用のブラウンベースはまだ現役だし、お出かけ用の枯れ草色ベースのも取ってあるので、迷ったけれど、新色チェレンジに踏み切った。 とにかく毎日背負っているので、これが無くなったら困るのだ。カバンが痛んでいないのは、コロナ禍で圧倒的にお出かけが減ったからだ。 地場産業展自体も、久しぶりの開催だった。出展する企業数も減っている中、気に入っているものは応援しないと無くなってしまう。 小さな応援だが、作り手のお店の人と話をして買い物をするのは、お互いの力になる気がする。 実はこのカバンと同じように、日常着はずーっとエディバウアーを愛用していたので、去年全店閉店となってから、新しいワクワク服に出会えていない。買いだめしてあるのが終了しちゃったら、何を着たらいいのか、ちょっと淋しく困っている。 (ちなみに11月生まれの店主は、今回の地場産業展で、幼児に交じって手作りケーキ教室に入り、自分用の誕生日ケーキを作って来ました。) 11月25日 季節は動く。 22日に、いつも もりそばをいただく蕎麦屋さんで、今冬初めて鍋焼きうどんを注文した。おつゆに浸った海老天のころもの旨しこと。冬の楽しみだ。 23日は一日冷たい雨が降り、カラリと晴れた翌24日、神宮外苑のイチョウ並木へ出かけた。強めの北風に乗って黄金色のイチョウの葉が降ってくる。リュックに忍ばせたビニール袋を取り出して、降りしきる葉を選んで詰める。 神宮から国立競技場の横を通って、新宿御苑へ、途中の公園や植栽でも少しずつ、きれいな落ち葉を拾って袋へ入れてゆく。晴天の神宮外苑や新宿御苑には、カメラを持ったたくさんの人がいて、季節の色をカメラにおさめていた。 私は巨木を見上げ、ここでも様々な紅葉・黄葉を拾った。 来月早々には、外に出して本格的に冬眠する飼いカメに、落ち葉ふとんを用意する。あと二か所くらい落ち葉拾いの候補地があって、小春日和は忙しい。 肝心のカメ本人は、家の中で自分の布団にくるまって何も知らずに眠っている。 11月14日 どこへ行ってもマスクと消毒だけれど、どこへ行ってもいいことになった。 時間をみつけては、散歩や観光もかねて、各地の博物館や公園へ出かけている。 先週は、千葉の犬吠埼で一泊して、銚子ジオパークを楽しんだ。 犬吠埼のトンボはアグレッシブ。 無数のトンボがものすごい勢いで飛んでくる。 海辺のホテルの露天風呂に入っていると、顔スレスレにスワッと飛んできて、一瞬、温泉の湯を呑み、またスワッと飛び去ってゆく。羽の音まで聞こえそうな距離だが、人と交わることはない。 奥日光のトンボたちは、友好的でのんびり手すりにとまり、人が指をたてれば、その先に「よろこんで」ととまってくれる。 犬吠埼のトンボは海岸の公園でもひたすら飛んでいて、ゆったり休んでいるものはいなかった。地域柄なのか、そういう種なのか。あとで調べてみようと思っていると、遊歩道の真ん中に大きなカマキリが陣どっていた。 「どーぞ お撮りください」と言っているようで、カメラを向けるが、微動だにしない。どんどんカメラを近づけて、ぐっとアップで撮っても堂々と姿勢を変えない。 犬吠埼はトンボもカマキリも肝が据わっているようだった。 夜の月も朝の日の出も共に美しく、温暖な気候で虫たちには住みやすいのだろう。 地元に帰って、堀切菖蒲園へ行くと、庭師の方たちが、松の雪吊りをしていた。 季節は着実に秋から冬支度へ移ってゆく。そろそろ飼いカメの冬眠用の落葉を集めだす頃になった。カバンにそれ用のビニール袋をしのばせて、今年はどこの落葉で冬眠布団をつくろうかと思案中である。 11月6日 今日はよく晴れた。夜、月と星の天体ショーをたのしみに障子を開ける。 木星と月の位置は、予告通り昨夜から入れ替わっていた。 インターネットのわかりやすい図解のおかげでわかった気でいるが、学生の頃、地学はとても苦手な学科だった。 今も、南側の窓枠で区切られた空だから星の名を呼べるだけで、ちょっと広く空の見えるところへ立ち、星がいくつも見えると とたんに自信がなくなる。 上っ面のにわか天文ファンだなと思いつつ、窓から夜空に身を乗り出すと、南東の空に私でもハッキリわかるオリオン座があった。知り合いに会ったようでとたんにうれしくなった。 空の星が、季節が進んでいるのを教えてくれる。 11月3日 11月がはじまった。天気がいいのがごちそうだ。 街路は次々、黄色に紅に染まってゆく。そして何より、夜空が楽しみ。 一日の夜、きれいな上弦の月を見たのがきっかけで、ネットを開くと、月と星の軌道が載っていた。 南向きの寝室の窓から空を見る。 一日は、南西に土星と月、南上方に木星が輝く。日を追うにつれどんどん南の木星に月が近づき、三日は木星の隣りに半月より少しふくらんだ月がいた。 その下方に小さくフォーマルハウトがチカチカ光るのも見えた。 遠くに見えるスカイツリーのてっぺんの照明の方がずっと強いし、周囲はマンションの常夜灯があるけれど、それより高く暗い空に浮かぶ天然の光の魅力は圧倒的だ。 もうすぐ月が丸くなりながら木星を追い抜いて東へ移動し、満月の八日には皆既月食まで見せてくれるという。 11月はじめの十日間は、夕方から「雲がでませんように」と祈りながら夜を待っている。 10月のユーコさん勝手におしゃべり |