ユーコさん勝手におしゃべり |
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11月27日 紅葉だ紅葉だ。 あっと言う間の紅葉に、やっと追いついた。 今年は寒さが早めに訪れて、北から山からみるみる葉が落ちた。どうしようかと思っていたが、ここへきて小春日和の登場だ。 昨日、栃木方面へ紅葉ツアーに出かけた。唐沢山神社のもみじは見事。周りの山々も手入れ良く、もとは山城の跡とて、眺望が清々しい。うちで留守番するうさぎへのおみやげに、小さな松ぼっくりを二つ拾った。お蕎麦屋さんで舌鼓を打ち、次の目的地太平山へ。ここも全山もみじ祭り。そばで満腹のはずが、つい名物名水だんごをいただく。ここではもうすぐ冬眠する亀のために、くぬぎの落ち葉をおみやげにする。太平山を下って佐野へ進路をとり、出流原弁財天池へ。ここは赤見温泉として何軒か宿があるが、ひと気はなく静かだ。そこに圧巻の磯山弁財天がある。朱の門をくぐり急な階段を登る。自然の崖の地形を利用して高いやぐらの上にある真紅のお堂は、往時の人の信心の深さに頭が下がる。お堂は舞台造りになっていて、さらに靴を脱いで上がる急階段があり、最上階の回廊に出ることができる。そこからの景色もまたすばらしかった。ここの守り神の白蛇さまに二礼二拍手一礼して、燃え立つような黄金色のいちょうの落ち葉を持参のビニール袋へ入れさせていただく。これで今年の亀の冬眠用のおふとんは充分だ。 すっかり満足して、佐野ラーメンをいただき、温泉に入って帰路についた。 充電したので、師走に向けてまたしっかり働きます。よろしくお願いします。 11月18日 このところ朝の関心事は、亀の様子である。 毎秋、冬眠に向けて落ち葉を集めることを楽しみにしている。ところが今年は、11月に入り夏日の再来があったかと思うと急に木枯らしが吹き、前日との温度差が10度以上という具合で、どうも気候がよめない。強い風の日が何日かあり、なじみの桜は半裸となっている。 遠出のもみじ狩りはあきらめて、自宅の周辺の落ち葉を亀の水槽に入れた。むくげの黄色の葉が当座のおふとんになった。まだ天気の良い日はめいっぱい首手足をのばしてひなたぼっこをしている。 「また今度」「そのうちに」と伸ばしている間に11月も後半になり、プランターの水仙が咲きだした。いよいよ冬の到来だ。 明日こそ、落ち葉拾いにでかけよう。今年の亀のおふとんは、水元公園のモミジバフウと決めた。 11月5日 本を集め、拡散させることを生業としている。扱っているのは、誰かが何かの意図で集めた本だ。それはかつて誰かの頭脳形成の一部であった。新たに仕分けされ、またいずれどなたかの頭脳形成の一部となる。 これを必要としている人がきっといるはずだと思って、入れる棚を決める。今は話題になっていなくても、またいつか脚光を浴びるべきだと信じる。 一定の分野がある程度たまると、情報として発信する。在庫の本のデータをつくるのは、仕掛けをつくるのに似ている。そして待つ。すぐに引き合いがあることもあるが、何年も音沙汰なしのことも多い。それでも自分たちが棚にいれたからには、待つ。 そういった本が急に動き出すことがある。時が満ちたのだ。思惑が当たったことに、うれしいような、惜しいような感覚になる。棚の本はもう、その並びでは戻ってはこないのだから。 こうして連日、何十年も変わらないようで、実は毎日少しずつ入れ替わっている棚の林の中で、惜しいようなうれしいような気持で、本を包み続けています。 10月のユーコさん勝手におしゃべり |