ユーコさん勝手におしゃべり

12月30日
 去年今年 貫く棒の如きもの  (高浜虚子)

 来る年も、よろしくお願いいたします。

12月21日
 月が大きくなったり小さくなったりするのを何となく見ているうちに、12月はなかばを過ぎた。あと10日で年が改まる。
 伸びすぎた小庭の木々を、整理しようと決めて、今冬は来春用の花苗の購入をやめた。日々の花がら摘みから解放されたかわりに、小庭は通るだけの場所になってしまった。
 カメも冬眠していて、自然や緑にふれ合う時間が減った。
 おのずと文章を書くタネも減って、心に浮かんだことはメモ書きの断片のまま消えていった。
 先日放置していた小庭の刈り込みに着手した。1階から2階の壁に這い上がるジャスミンを片付けただけだが、伐採のためであっても、葉っぱを触ると生き返る。
 朝早く起きて枝つるを切り、そのあと買い物に出かけると、メジロが飛ぶのを見た。冬から春にはよく見るのに、夏は見かけない。きっと、好きな花のある場所に移動しているのだ。
 メジロはもうとっくに来ていたのだろう。気付かなかった自分の目の節穴ぶりを反省した。
 実家の庭で、水仙が満開になった。いつもの年末である。

12月3日
 飼いカメの冬眠の支度をした。
 すでに先週から家の中で眠ったきりのカメさんだが、11月末は雨続きで、冬眠の準備もできなかった。やっと来た晴天の今朝、冬眠用バケツに、黒土と水を入れて、泥んこをつくった。1日置いて明日、カメを入れ落ち葉の布団をたっぷりかけて ふたをしよう。
 カメの冬眠用に、あちらの紅葉を、あそこの落ち葉を、といろいろ計画してはいたのだが、今年はどこも天気に阻まれた。結局 地元、水元公園のモミジバフウと堀切菖蒲園の桜の組み合わせとなった。
 来春、チューリップのつぼみがつくまで、カメは寒さも知らず、ただただ眠る。
 桜の葉をたっぷり入れると、春バケツのふたを開けた時、フワッとよい香りがする。そして、カメの目の周りや口元は、ほんのり赤く染まるのだ。
 寒い冬の後には、春が来る。その期待と喜びを、カメの冬眠が今年も教えてくれる。

11月のユーコさん勝手におしゃべり
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